ボードゲームレビュー


ズーロレット・ミニ ☆☆☆☆☆☆ 

あのズーロレットを簡単にしたバージョンです。お金がなくなったため,お金を使うアクションがありません。余った動物のやりくり以外は,ひたすら動物園の繁栄に力を注ぎます。全ての動物を使った5人でのプレイ。

ズーロレット・ミニ

ミニだけあって,いろいろ簡素化されていますが,基本的なプレイは同じです。場には5台のトラック。各自,動物の檻が3カ所ある動物園を持ちます。どの檻も6枚までのタイルが置けます。動物園自体の拡張はありません。

ズーロレット・ミニ

手番にはタイルを1枚引いて,どこかのトラックに置くか,タイルが乗っているトラックを引き取り,動物を動物園に入れるかのどちらかをしていきます。

ズーロレット・ミニ

今回の動物はダチョウ,アルパカ,サイなどで,本家のズーロレットと作りは同じなので,気に入った動物を入れ替えて遊ぶことも可能です。さて,最初のラウンド,少しずつトラックに動物たちが乗りますが,さて,どこで引き取るべきか・・・。

ズーロレット・ミニ

人に得はさせたくないので,どうしても3枚とも違うものになりがちです。ここで3種類に限定されるのもいやなので左のダチョウとミーアキャットで引き取りをしました。

ズーロレット・ミニ

動物は1種類につき6枚まで(景観物も同様にあります)の3種類限定。4種類目からは倉庫での保管になり,当然減点の対象。お金を使った入れ替えはできないので,3種類の動物にするには慎重にしないといけません。

ズーロレット・ミニ

そう言っている先に,勝負に出たのが裏目に出て,早くも3種類の動物が倉庫行きに・・・。他は,数枚入れていたり,赤ちゃん誕生で賑やかにしている動物園もあるのに。こちらは景観物で賑わせている程度です。景観物も得点になります。

ズーロレット・ミニ

袋のタイルがなくなり,最後の山札から取っていくラストラウンド。どうにも敗色濃厚。一つの檻をいっぱいにしたときに,特別ルールがあります。それは,自分の倉庫のタイル1枚捨てるか,誰かの倉庫のタイルをもらって自分の檻に入れるかです。このアクションでのみ,倉庫のタイルを減らせるのですが,とうとう自分はいっぱいにできた檻はありませんでした。

まさに簡単になったズーロレットです。こうしたボードゲームを初めてプレイする人や,子どもたちとプレイするには,ルールが簡単な分,すっとゲームを楽しめそうです。何より,簡素化されたと言っても,タイルを引くか,トラックを引き取るかのジレンマは変わりありません。複雑なお金のアクションが煩わしいと思うなら,こちらの方がシンプルに楽しめるかもしれませんが,やはりちょっと物足りない感じもあります。もっといろいろあった方がいいと思うなら,本家のズーロレットやアクアレットに挑戦してみるのもいいでしょう。
※2012.4.17

ズーロレット・ミニ(Zoolorretto Mini) ゲームデータ

ズーロレット・ミニ
○デザイン Michael Schacht
○発  表 2010年
○メーカー ABACUSSPIELE
○2〜5人用 約30分
○難易度  中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入(約12.5ユーロ)