ボードゲームレビュー


チケット・トゥ・ライド:ハート・オブ・アフリカ ☆☆☆☆☆☆☆ 

 チケライのマップコレクション第3弾。今回はアフリカの中南部をターゲットとしました。これまでとの大きな違いは地形カードによる得点倍増という選択肢が入ったこと!3人でプレーしてみました。

チケライ・アフリカ

 アフリカなので,ますます地名がピンときません。ケープタウンなどのまあ,有名な都市はともかく,アルファベットを読むのも大変です。手元にはランダムで地形カード1枚を公開。

チケライ・アフリカ

 カードのストックは列車カード以外に地形カード2枚をオープンしておきます。取るときはどういう組み合わせでも良いので2枚を取るということは今までと同じ。地形カードは,列車カードと同じ色が3色ずつセットになっていて3種類あります。

チケライ・アフリカ

 地形カードを場から取ったら,手元にどれが何枚あるか分かるようにしておきます。得点倍増にするには,列車カードのプレイの枚数に応じて,地形カードを何枚か捨てることです。ちなみに,列車駒はメーデイゲームズの木製駒を使用。これが一番雰囲気がいいですね。

チケライ・アフリカ

 その得点倍増ですが,列車カード1〜3枚の時は,同色の地形カードを1枚を捨てて,得点が倍になります。この場合は2枚なら2点のところ,4点ということ!

チケライ・アフリカ

 SLは,今まで通り列車のジョーカーであると同時に,地形カードのジョーカーにもなります。これは,緑の列車として使っているので地形ではないですが。3枚なら4点のところ倍で8点。というように列車カードが取れないのを十分に補う強さがあるように思えました。

チケライ・アフリカ

 今回,3人とも東の方に目的地カードが固まったようで,最初から熾烈な取り合いになってしまいました。3人プレーなので,複線も使えません。

チケライ・アフリカ

 列車カード4枚以上で,得点倍増にしたければ同色の地形カード2枚捨てます。これで7点の倍の14点ということ。これはなかなか大きい。このあたりまではリードを保っていたのですがねぇ。

チケライ・アフリカ

 後半,青が北の方を大きく回る路線を開拓して得点を稼ぎ出し,状況が不利になってきました。目的カードは途中で1枚増やして4枚にしましたが,少し厳しい感じでした。

チケライ・アフリカ

 結局終盤,青にミニ路線で駒を消費する作戦でゲームを終わらされてしまい,青と自分(緑)ともに,4枚ずつの目的地カードを達成するも,4マス5マスの路線で得点倍増をうまく使った青に15点ぐらいの差で及ばず!

 チケット・トゥ・ライドはどのシリーズも外れはありません。どれも何らかの特徴があって,安心してプレイできる優等生ですね。このアフリカ版は,地形カードが新しく取り入れられて,列車カードをプレイしたときの得点を倍にするという。確実に列車を引くために列車カードを取るか,得点倍を狙って地形カードを取るかの悩ましさが新しい感覚です。他は,一部にSLが必要なフェリー路線がある程度でオーソドックスにできています。ただ,大陸の中央は全て単線なので,人数が多いと路線の取り合いが熾烈になりそうな感じはあります。ちょっとだけ残念なのは,アフリカだけに知らない都市が多すぎて,ヨーロッパやアメリカ版のような,その地域を巡っている感覚になりにくいところでしょうか。
※2013.8.31

チケット・トゥ・ライド:ハート・オブ・アフリカ(Ticket To Ride : Heart Of Africa) ゲームデータ

チケライ・アフリカ
○デザイン Alan R. Moon
○発  表 2012年
○メーカー Days of Wonder
○2〜5人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○駿河屋で購入