ボードゲームレビュー


セレンゲティ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

1年に1回の市場で,いろいろな種族の芸術的な彫刻品を集めます。激しい競りで勝利し,最も価値あるコレクターとなるのはだれだ!

セレンゲティ

最初の所持金は10金,競りの対象となるカードは30枚。ラウンドごとに1枚−2枚−3枚−1枚−2枚・・・と,競りに掛けられます。

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1回目は左家が,2回目は右家が競り落とし,手元に並べます。最後の得点は,種族ごとの枚数によって決まります。同じ部族のカードが多い方がより高得点。そして,3回目は一度に3枚の競り。

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ここは8金で自分が競り落としました。この落札した金額がどこへ行くか?落札額と同じ数字のカードが手元にあると,その人のところへ行きます。なければ自分以外の人に均等に分配し,あまりは銀行に行きます。とりあえず3種類のカードを確保。お金は8を持っている左家へ。

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その後緑が3枚に,快調に増やしていますが,逆に競りがだんだん厳しくなるという悩ましさが増していきます。このゲームの肝ともいうのか,自分が競り値をつけるときに,手元のカードと1の位が同じ数字の値はつけることができません。つまり,今の自分だと,1,2,4,5,9,11,12…は言えないのです。間違っていうと即座に1金銀行に没収。自分が1回,右家が2回はまってしまいました。つい言ってしまうんですね。だから,いろいろな数字のカードが貯まってくると,競り値をつけるのが厳しいことこの上ありません。

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さらにここで痛恨のミス。お金は隠し持っているのですが,つい足りない額で落札してしまい,ペナルティ・・。1枚カードを捨てなくてはなりません。イタタ!

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これが最後の競り。3枚です。ここは何としても取りに行かないと勝てません。がんばって13金(11や12は言えない・・・)で落札。さあ勝負です。

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4枚があったのが大きく,10点。2枚は3点×2,1枚は1点×2で18点,いけたかなと思ったら,左家が16点と最多コインの3点で19点!あのミスによる捨て札がなければ20点で勝っていたのに・・・。

ただのカードの競りゲームなのですが,そこはシャハト作,しっかり悩ましいジレンマがあります。まず,手元にカードが増えるほど,競り値をつけるのが難しくなるのが秀逸。気をつけていても間違えて言ってしまって罰金。そのたびに盛り上がります。この持っているカードの数字の競り値がつけれないのを使って,相手に競りをさせないようにして確保。でも,お金はそのカードを持っている人に行ってしまいます。お金のやりとりと場のカードの状況を見ながらの,簡単だけど充実した競りゲームです。これは必携の1本になりました。
※2012.3.26

セレンゲティ(Serengeti) ゲームデータ

セレンゲティ
○デザイン Michael Schacht
○発  表 2006年(そもそもは2001年のDonというゲームだったようです)
○メーカー ABACUSSPIELE
○3〜6人用 約30分
○難易度  やや軽め
○ドイツ・アマゾンで購入(約6.7ユーロ)