ボードゲームレビュー


キー・ラルゴ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

ここは南海のリゾートアイランド。今日も難破船のお宝求めてダイバーが潜ります。最高の秘宝を発見できるか,クラーケンの餌食となって海の藻屑と散るか,勝負は時の運。十分な装備に確かな情報も必要です。

キー・ラルゴ

難破船を探検して財宝をゲットし,最もお金を稼ぐのが目的。台風が接近するまでの10日間での戦いです。ボードは小さめですが,周りに置くものがたくさんあり,結構な場所を取ります。全員潜水夫1人と資金をもらってスタート。4人でのプレ−。

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手札としてアクションカード5枚を持ちます。そのうち2枚を午前と午後にやりたいこととして(つまり同じことはできない)裏向きに重ねて出します。そして一斉にオープン。

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いきなりの3人バッティングで,自分と黄と赤が潜水具ショップ。緑1人が酒場。ショップも酒場も人数が多い方が値が上がります。特にショップは3人以上重なると倍の値段をふっかけられるので躊躇。潜水ホース,銛,錘といった大事な道具が買えるのですが,苦しい資金で無理して潜水ホース1本購入。ホースがあるとより深いところまで潜れます。酒場では追加のダイバーを雇ったり,難破船の情報を手に入れたりできます。

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午後は難破船探検を選びました。赤はイルカ見学を選び,黄は酒場,緑も探検だったかな。探検は手番順に潜る船を一隻決めます。重なっても大丈夫。

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ホース1本あるので,潜水夫に持たせて中間の船を探検。5隻ある船から1隻選び,上からカードをめくっていきます。まずはアーティファクト3かご分をゲット。中間と深海の船からは数枚のクラーケンが登場する危険があります。浅い船では出ませんが,お宝も安いものが多いのです。赤のイルカ見学は楽して少しお金を儲ける場所。ただ,追加ルールの遭遇を入れているので,カードを1枚引いて出会った人の効果を使うことができます。人によっては結構お得。

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二日目の午前は,自分がイルカ見学案内で50$をちまちま稼ぎ,後は全員難破船探検へ。まだクラーケンがでることもなく,みんな平和に財宝を獲得していきました。

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水揚げした財宝は,市場で売ることができます。ここでも訪問が重なると,安くなるもの,高くなるもの,変わらないものの3種類があり,売り方には注意しないといけません。運良く自分1人だったのでアーティファクト7かご分を40$×7の280$で売却。ちょっとした稼ぎになりました。カードについている価格はゲーム終了時まで売らなかった場合で,結構安くなってしまうので売り時も大事。

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さて,7日目ついにクラーケンが現れました。カードをめくってクラーケンだと戦いです。潜水夫が銛を持っていれば追い払うことができますが,持っていないとやられてしまって潜水夫を失います。潜水夫を失うのは結構きついので,できる限り銛は持たせます。しかし,これが運が悪いと連続してクラーケン!今回は1ぴきだけでなんとかなりましたが。

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こんな感じで装備をそろえたり,潜水夫を追加で雇ったりしながら,船を探検し,財宝を売るというアクションを繰り返し,お金を稼いでいきます。そろそろ台風が近づいてきて最終日。みんな最後の潜水と宝の売却がやはりメインです。自分と右側の緑が果敢に深い船を攻め,トップ争いのようでしたが・・・。

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最後に,残った財宝カードを規定の金額で売却し,総資産を計算します。やはり緑との戦いでしたが,わずか200$ほど及ばず勝利を手にすることはできませんでした。惜しい。

行動選択の悩ましさとバッティングによる価値の変化,カードめくりの運といったボードゲームの簡単な部分を大いに楽しめる好きな作品です。あまり難しいことを考える必要はないので,ゲームに慣れていない人たちにも存分におもしろさを味わってもらえて好評です。一番の楽しみは難破船の財宝カードめくり,「えいやっ」とめくったときに財宝だった安堵感,クラーケン登場の「うわー」の両極端がいいです。これがついていないと続けて出てくるもんなんですね。追加ルールの遭遇者を使うと,ショボイお金しか入らないイルカ見学もカードの効果を期待できるので行く価値が高まるので是非導入すべきでしょう。もう一つの泥棒は,いやがらせが嫌いなら入れなくてもいいと思います。賑やかに楽しく盛り上がるとこができるお勧め作の一つです。
※2012.2.29

キー・ラルゴ(Key Largo) ゲームデータ

キー・ラルゴ
○デザイン Paul Randles / Bruno Faidutti / Mike Selinker
○発  表 2005年
○メーカー Titanic Games
○3〜5人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○パーティクロバーで購入