ボードゲームレビュー


フレスコ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

大好きなゲームの一つ,フレスコです。これもワーカープレイスメントの一種と言えるでしょうか。手持ちの職人を働かせて巨大な聖堂のフレスコ画を修復させましょう。職人の待遇も大事ですよ。

フレスコ

巨大なフレスコ画を修復するタイルで覆っています。回りには絵の具屋や画廊などの場所が並んでいます。絵の具を買って,フレスコ画を修復し(タイルを取り除くと下から元の絵が出てきます),得点を重ねるのが基本。その他,絵の具の調合をしたり,肖像画で稼いだり,職人を劇場へ連れて行ったりすることなどができます。

フレスコ

まず,手番順(勝利点の低い人から)に自分の職人を何時から働かせるかを決めます。早く起きた人から仕事ができるので得ですが,朝一番は絵の具は高いし,職人の機嫌が悪いのです。朝寝坊は,絵の具は安いし,職人も上機嫌ですが,やりたいことができるかどうかは分かりません。毎ラウンドどの位置をとるか結構悩みます。

フレスコ

自分の職人は基本5人です。マイボードで密かに,職人にさせたいことを決めて置きます。左から絵の具の購入,フレスコ画の修復,画家のアルバイト,絵の具の調合,職人を劇場へ,となっており,左から順番に行います。ここでは,全ての仕事に一人ずつ割り当てていますが,1カ所に3人まで割り当てることもできます。

フレスコ

絵の具の購入は早い者勝ち,ある店の絵の具を一つでも買うと,その店はもう閉じてしまいます。早起き職人は一番に好きな絵の具が買えますがその分値段も高いです。

フレスコ

ここは,職人のアルバイトをする画廊。ここで小銭を稼ぎます。今回のレビューでは,あらかじめ含まれている拡張3種類を全て使って行っています。画廊も拡張がなければ毎回3ターラーを得るだけですが,拡張では,効果の高いカードを手に入れることもできます。

フレスコ

絵の具の調合も重要です。フレスコ画の修復に使う絵の具が,調合された色を使ったタイルの方が勝利点が大きいのです。赤・青・黄の3色を元に,新しい色を作ります。ここでも拡張を含め,茶色やピンクもできるようにしています。また,3枚タイルの修復を行うと,条件によって,特別なボーナスがもらえる拡張も含まれています。手前に見える紫10のタイルは,紫の含まれているタイル3枚修復すると10点を得,その後も毎ラウンド特典があるボーナスタイルです。

フレスコ

フレスコ画の修復は,タイルに描かれている絵の具を使うとその部分が表れます。タイルに書かれている数字が勝利点となります。また,白い司教さんの駒が近くにあると,おまけの点数ももらえます。茶色やピンクを使ったタイルは高得点です。

フレスコ

こうしてラウンドを繰り返していくと,だんだんフレスコ画がはっきりと表れてきます。職人の機嫌によって,一人助っ人が来たり,逆に一人サボったり。残りタイルが6枚になるなどの条件で最終ラウンドを行い,勝利点が多い人が勝ちです。このゲームは結構得意でもあり,これまでの勝率はかなり高い方です。職人のみなさんお疲れ様,よく働いてくれました!!

職人を働かせる親方気分を満喫できる雰囲気も良く,テーマも楽しい,やることも理にかなっていて,とても満足感の高いゲームです。職人の配置は他のプレーヤーとの競争ではなく,自分で好きなように決められますが,起きる時間によって,他のプレーヤーの職人に出し抜かれたり,出し抜いたり,寝坊しても,運良くやりたいことをお得にできたりすることもあります。また,絵の具と調合,修復がうまい具合にかみ合っているので,よく考えて職人の仕事を配置しないと,思わぬ失敗をしてしまうこともあります。3つの拡張(特に追加の絵の具)は入れた方が断然おもしろみが増します。慣れたら拡張入りでやった方が良いでしょう。別途,追加の拡張も発売されたようなので,そちらも是非やってみたいところです。
※2011.5

フレスコ(Fresco) ゲームデータ

フレスコ
○デザイン Panning / Ruskowski / Subelbeck
○発  表 2010年
○メーカー Queen Games
○2〜4人用 約60分
○難易度  少し高い
○ゲームストアバネストで購入