ボードゲームレビュー


大聖堂の建設 ☆☆☆☆☆☆☆ 

 12世紀イングランド。プレーヤーは、フィリップ修道院長、もしくはウォーレン司教になります。フィリップはイングランドでもっとも美しい大聖堂を造ります。ウォーレン司教は堅牢な城を造る計画を立てていました。プレーヤーは、できるだけ美しい自分の建物を立てることをめざします。先に自分の建物を立てたプレーヤーの勝ちとなります。(ルールブックより)

大聖堂の建設

 いろいろある大聖堂シリーズの2人用カードゲーム。Aデッキ,Bデッキを2回りずつ使った4ラウンドでの勝負です。それぞれ初期の資材やお金などを持ち,カードは3×3に並べ順に欲しい効果のカードを選ぶのが基本。

大聖堂の建設

カードには赤だけ青だけが使えるカードと中立のカードがあります。縦横斜めのいずれかに自分のトークンを置いていきカードへの主張をします。必ず1枚は互いに重なるように置かなくてはなりません。ここでは右上のカードに青赤重なっています。

大聖堂の建設

この重なったカードの取り合いがアクションになっているのが何とも言えません。裏表に数字が書かれたトークンをコイントスのように親指ではじいて出た数字の大きさで競い合うのです。どちらかが降りるまで続けることができます。

大聖堂の建設

通常のカードは,そのカードの効果を即座に実行し,お金をもらったり資源をもらったりします。1×とあるカードは取って置いて,1回だけそのラウンドの間に使うことができます。写真が光ってしまっていますが,建物を建てるには資源を資材に変えてから使わなくてはならず,しかも用意されている資源はぎりぎりなのでちょうどいいカードを逃してしまうとなかなかままなりません。

大聖堂の建設

自分は青のフィリップで大聖堂の建築をします。下・中・上どこからでも建築でき(ありえんけど・・・),必要な資材をそろえたらその部分を完成面にします。ようやく一番下が完成。上の2段はまだ資源もほとんどない状態です。

大聖堂の建設

今は最初のBデッキになっています。2段目の資材2つまでは用意できていますが,羊を使った織物がなかなか手に入らずつらい状況。手に入るカードを一度逃すと厳しいのがつらいところ。

大聖堂の建設

敵は既に2段分の城を完成させていてリードされています。3段目も資材があと1つで万事休すか?

大聖堂の建設

ようやく自分も2段目の資材をそろえて完成するも,この9枚のカードが最終勝負。

大聖堂の建設

最後の戦いでも,どちらも完成せず,より進行している方の勝利となり,相手が資材1個リードして勝利。うーん惜しい。

 カードの取り合いが常に1カ所重なり,それをアクションで解決するところが,面白いのか面白くないのか微妙ですが,自分のやりたいことと相手の邪魔をしたいことを様々考えながら進めていくのは楽しいですね。赤青それぞれ自分しか使えないカードもあり,それをふさがれると結構きついこともあります。初めてのプレイだったので,効果のあるカードが生かせませんでしたが,何かと効果があるカードをうまく使えなかったのか,そもそもあまり意味のない効果なのかまだよく分かりません。これは何回かプレイし,カードの内容を概ね把握した上で,建設の戦略を考えていくとおもしろさも深まっていきそうです。そういえば,これも本家の作品同様リーネック作かと思っていたら,何とフェルト作で驚きました。
※2012.12.15

大聖堂の建設(Die Säulen Der Erde : Duell Der Baumeister) ゲームデータ

大聖堂の建設
○デザイン Stefan Feld
○発  表 2009年
○メーカー KOSMOS
○2人用 約45分
○難易度  中ぐらい
○オークションで購入