ボードゲームレビュー


倫敦の霊媒師 ☆☆☆☆☆☆☆ 

 カードの3分の1を除いた残りのカードの中に、4種類のカードがそれぞれ何枚ずつ入っているかを当てるゲームです。今風のカードドラフトを使って,情報を得ながらも,ままならない苦しさを味わえる好ゲーム。

倫敦の霊媒師

 最初の手札は6枚。ここが出発点で,今回場に置かれるカードの枚数を推理していきます。すぐに,3枚を左隣に回します。どれを回すかも考えどころ。右からも3枚が回ってきます。で,9枚の情報がとりあえず判明するのですが・・・。

倫敦の霊媒師

 手持ちのカードから1枚,そのカードの場にプレイし,自分のトークンを予想枚数の場所に置きます,といか,置かなくてはなりません。これが辛くなることもだんだん分かってきます。

倫敦の霊媒師

 つまり,カードを持っていると,プレーしたら必ずトークンを移動しなくてはならず,動かしたくない時だど・・・。逆にトークンを置きたくてもカードがないと置けない・・・。この悩ましさは痛快です。

倫敦の霊媒師

 手札が4枚になるとまた2枚を回し,手札が2枚になると1枚を回して,情報は少しずつは手に入るので,ますますトークンの移動が悩ましくなります。カードごとに枚数が違い全部で36枚ある中で,毎ラウンド24枚が使われます。その時点で12枚の内容は不明。残り24枚を予想するのです。

倫敦の霊媒師

 4ラウンド行うので,だんだんカードのプレイの仕方も工夫します。次手次手のことを考え,最初はわざとずらしてみたりして考えます。すべてカードをプレイした後,,うまくぴったり合うと3点,一マスずれると1点,ボーナスマスで当たると追加点,二マス以上外すと−1点。

倫敦の霊媒師

 怪しい霊媒師たちの戦いも4ラウンドで終了。集めた得点を計算して勝負です。残念ながら今回は勝利を得ることができませんでした。

 ゲームのシステムをアートワークなどのデザインとうまく絡めて素晴らしい仕上がりになっている一作です。カードの枚数を予想する判断ができる枚数が最初6枚と右からくる3枚,それをベースとして各自のプレーのやりとりからいろいろ判断していき,楽しく悩ましくプレーできます。特にトークン移動の縛りの苦しさがたまりません。単にカードの枚数を予想していくだけですが,悩みどころも多く,雰囲気も大いにバックアップしていていいですね。結構お勧めな一作です。
※2013.11.20

倫敦の霊媒師(Divinare) ゲームデータ

倫敦の霊媒師
○デザイン Brett J. Gilbert
○発  表 2012年
○メーカー Asmodee
○2〜4人用 約30分
○難易度  中ぐらい
○ドイツ・アマゾンで購入