ボードゲームレビュー


 ダ・ルイージ ☆☆☆☆☆☆☆ 

 マンマ・ミーア,時は金なり...客の注文にきちんと応じることができたときこそが,お金を儲けることができるときです。ルイージでは,プレーヤーはレストランを経営し,多くの客の注文を受けようとします。それによってたくさんのお金を稼ぐことができます。しかし,あまりに長い間待たせてしまっては,イライラして出て行ってしまいます。これは,あなたの店の評判に傷がつくだけでなく,収入も減らしてしまいます。レストランを確実に成功させるために,プレーヤーは,新たな客に来てもらわなくてはなりません。他店との競争は待ったなしです。勝者は,ゲーム終了時に最も多くの得点をもつプレーヤーです。

ダ・ルイージ

 4人でプレイ。レストランボードに初期配置の客を2名ずつ配置。ランダムに取った料理駒を置けるものは置いておく。中央の市場ボードにも料理駒をランダムに取り出して配置。さあ,客取り合戦,料理の提供合戦です。

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 市場ボードには4列分の料理が並びます。どこから取っても良いのですが,2列目以降は,お客の待ち時間を時計の数分,進めないといけません。場合によっては,客の待ち時間が切れて,出て行ってしまうことにもなりかねないので,どこを取るのか慎重に。

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 アクションの一つがさっきの料理駒を取って,待っている客に提供すること。うまく,お客の求めに応じて全て置くことができると,お客は満足して支払いをして帰ります。このご婦人にはあと1個料理を配ると満足して,4点ゲットです。

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もう一つのアクションが客を増やすアクション。これが楽しい。自分だけでなく,プレイ人数+1枚のカードを取って,自分に2枚,他のプレーヤーに1枚ずつ配付します。新たな客も大事にして料理を提供しなくては。

ダ・ルイージ ダ・ルイージ

 ここでは5枚のカードを1枚ずつ捲って,即座に誰に渡すかを決めていきます。自分で取るか,他の店に行かせるか。店に入る数は決まっていて,置く時間の枠も決まっているので,客によっては,前の客を強制的に追い出していくことも。10分待ちの客に,10分待ちの客を配置すれば,当然前の客は出て行ってさようなら。しかも−1点のレモンタイルなる酸っぱいタイルももらってしまうし,その客に料理がのっていたら全て廃棄・・・。

ダ・ルイージ

 こんな状態で誰かから新しい客を寄越されると60分待ってくれる客以外が来ると万事休すと言うことですな。

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 この状態では,市場ボードの下の方の列の料理は取れない。10分待ちの客を諦めるしかないようです。2つも駒が無駄になってしまいます。カードの右上の印は,新しく客になった瞬間に起こる固有のイベント。料理駒が取れたり,1点の花束タイルがもらえる客もあれば,時間を進めたり,レモンタイルをもらったりするいやな客も。

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 4人だと48枚目の客が取られるターンの後,最終ターンでできる限り料理を提供してゲーム終了。きちんと支払った客の得点とレモンタイルや花束タイルの点数を増減して勝負。ここでは自分が後半うまく稼いでの勝利。

 料理を客に提供し,得点を稼ぐ,時にはうまく行かなくて出て行ってしまう客,基本シンプルで直ぐに遊べる佳作。この時点で,ほとんど国内での販売はないようで,話題にも上がっていませんが,ドーン(イスタンブールなどの作者)の作品の中では,手軽で軽ーいいじわる感とほどよいイライラ感が素晴らしいなかなかの好ゲームだと思います。拙訳のルールもアップしてますので,よろしければご覧ください。
※2015.10.25

ダ・ルイージ(Da Luigi) ゲームデータ

ダ・ルイージ
○デザイン Rüdiger Dorn
○発  表 2015年
○メーカー KOSMOS
○2〜4人用 約45分
○難易度  やや軽め
○ドイツ・アマゾンで購入