ボードゲームレビュー


カーソン・シティ ☆☆☆☆☆☆☆☆ 

手持ちの駒を働かせ,カーソン・シティを開拓,建物を建設し,富や名声を高めよう!と言うゲーム。所謂ワーカープレイスメントと言われる類の一種です。

カーソンシティ

ボードの雰囲気と初期配置はこんな感じ。上部(左の方)が,やりたいことを決めて駒を置く場所で,その下のマスで区切られた広いところがカーソンシティの全景。最初は家一軒と山がちらほら見えるだけの寂しい場所。この土地を開拓し,大いなる名声を得るのだ。(家や山の初期配置はゲームの度に変わります。)

カーソンシティ

ボードの下にずらりと並んだ開拓を手助けしてくれる有能な面々。左から保安官,銀行家,家政婦,農民,大工,ガンマンで,それぞれ特殊能力を持っている。ラウンドの最初に自分の有能な部下として一人だけ雇うことができ,その職業によってその後の手番順も決まってくる。

カーソンシティ

次に手持ちのカウボーイ駒を配置していく。やれることはお金を得る。戦力を得る。土地を得る。建物を建てるなどなど・・・このゲームの特徴として,人が置いた場所にも置くことができるのだ。(見にくいが一番奥のマスに緑と黄の駒がいる)ただし,実際にアクションができるのは一つだけ!アクションフェイズの時に戦力の比較で決まる。

また,建物を建てるためには自分の土地がいるが,そのアクションのためだけは,シティの土地の区画に自分の駒を直接置いていく。ここも重ねて取り合いOK!

カーソンシティ

ゲームの中心は,街に建物を建設し,建設した建物の相互の効果などで自分の地盤を固めていくこと。しかし,お金を稼ぐのと勝利点を稼ぐのが交錯しておりなかなか難しい。

カーソンシティ

ゲーム終盤。4ラウンド行ったあと最終決算を行い,勝利点が高い人が勝利。このゲーム,見ての通り,緑がぶっちぎりで勝利。(残念ながら自分ではない...)

いくぶんルールも複雑ですが,西部の何もない土地を開拓していく雰囲気は十分に味わえるので,ワーカープレイスメントに慣れている人ならすぐに楽しめると思います。逆に初めてこの手のゲームをやる人には厳しいかもしれません。自分が建てている建物によって,ラウンドの最後に行う収入決算がややこしく,ちょっと面倒なのが残念。また,その他のこうしたゲーム同様,手番順も重要ですが,同じアクションを選ぶことができ,決闘で決めるのは新鮮です。負けないためには戦力もある程度考えなくてはならず,どうバランスをとるかゲーム毎に考える楽しみがあります。そこそこ重量級のゲームですが,4ラウンドで決着するのでそれほど時間もかからず,本格的なゲームとして堪能できる優れたゲームの一つだと思います。
※2011.8

カーソンシティ(Carson City) ゲームデータ

カーソンシティ
○デザイン Xavier Georges
○発  表 2009年
○メーカー Quined White Goblin Games
○2〜5人用 約60-90分
○難易度  高め
○ファミリーゲームズで購入