ボードゲームレビュー


バスティーユ ☆☆☆☆☆☆☆

 フランス革命間近のパリ、十分な影響力を活かして来るべき時代の変化に最も備えることができるのは?
 分かりやすい軽中量級のワーカープレイスメントですが、アクション選択の悩ましさはたっぷりとあります。

バスティーユ

 複数のプレイの画像が混じっています。割とシンプルなワーカープレイスメントの一作。ボード上は8カ所のアクションスペースがあります。4人プレイだと、影響力の違った3枚のワーカーを使って進めます。

バスティーユ

 上が資金源、ワーカーの影響力の2倍のお金がもらえます。最も影響力が高いとスタプレにもなれます。その下は自分のワーカーの影響力を1アップする。最大4まで上げることが可能。

バスティーユ

 その下はタイルの報酬のどちらかが得られ、一番下は、自分の駒をとりあえず袋に投入。後で取り出されると大きなボーナスが期待できるギャンブル的なスペース。

バスティーユ

 右の一番上が大事な人物雇用スペース。これらの人物に記された王冠や旗、宝石などが得点計算に影響し、さらに後で出てくる任務カードの達成にも大きく関わってきます。コストは人物の基本コスト−ワーカーの影響力。お金は決して余裕はないので、ワーカーの影響力が大きいとコストの高い人物も雇用できそう。あと、最後に人物に武器を装備させないとマイナス点になってしまう危険もありです。

バスティーユ

 中央がバスティーユの牢獄、ここでは牢獄の周りを進むポイントが大事で得点にも関わるし、武器の選択順もあってできれば前を取りたい。その右が任務カードを取れるスペース。任務には雇用した人物の組み合わせの条件や、何かが最多であるなどの条件が記されており、こちらも大事な得点源。

バスティーユ

 ラウンドは8ラウンド、ワーカー3枚なら24手番しかないので全てを網羅するのは無理。4ラウンド目の後と最終ラウンド後に得点計算があり、人物の持つ王冠の数や、バスティーユでの位置に応じた得点や武器の獲得などがあります。

バスティーユ

 さらに、さっき布袋に投入した駒をランダムに5つ取り出し、その順番でボードの最下部にある報酬がもらえます。こればかりは運頼み。誰かが代表して引きますが、中に多くてもたくさん出るとも限らずいのるばかりです。

バスティーユ

 8ラウンド終了後の得点計算をして、武器も人々に装備させ、足りないとマイナス点を食らっての争いです。

 3、4回プレイしています。人物の雇用と任務カードの関係をうまく整えて、後は他との兼ね合いで、お金やバスティーユ牢獄の進み方などでうまく回せると効果的に進みますが、まあそうもうまくはいきません。毎ラウンド3枚しかワーカーがないので、どこに置くかが非常に悩ましい。スペースのプレイ順はワーカーの影響力順でもあり、少ないワーカーと多くのアクションをどう組み立てていくか、1時間以内で進むシンプルながら駆け引きの熱い秀作だと思います。袋に投入した駒を引くときの運頼みに好みが分かれるかも。あと、多分4人プレイがこれぐらいの悩ましさで、3人だとワーカーも4枚になり随分ゆるくなりそうな気もします。
※2019.7.16

バスティーユ(Bastille) ゲームデータ

バスティーユ
○デザイン Christoph Behre
○発  表 2018年
○メーカー Queen Games
○2〜4人用 約60分
○難易度  中ぐらい
○アマゾン米で購入