ボードゲームレビュー


世界の七不思議 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

2011年の各国の賞を総なめにしている人気作。やっとプレイする機会になりました。3人でのプレー。七不思議となる驚異の建築物だけでなく,交戦力や商業的生産物など様々目を向けて戦略を練らないといけません。

世界の七不思議

始めにランダムで,七不思議のうちの1枚のボードが決まります。表裏あるので好きな方を選びます。今回は全員が少し複雑なB面でスタート。自分はロードス島の巨人,後の2人はギザの大ピラミッドとアレクサンドリアの大灯台です。3金を手にプレー開始。

世界の七不思議

第3世代まで世代ごとに各7枚中の6枚のカードをプレーして勝敗を決します。最終的な得点計算はゲーム終了時のみに行いますが,各世代の終わりに戦闘力の比較があります。また,お金はカードのプレイによってその都度入る仕組み。手札から1枚プレーしたら残りの手札を左隣に回します。最初は,基本の交戦力アップのため軍事建造物をプレイ。建築には鉱石が1必要ですが,自分のボードで産出されるのでOK。他の2人はともに資源の産出カードをプレイ。

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右隣から回ってきたカード6枚から黄色の商業施設を建設。通常隣から資源を購入すると2金必要なところが,この施設の場合右隣からは1金で購入できるものです。後半黄色のカードによる得点も視野に入れてプレー。

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次は茶のカードで資源の産出,その次も,黄色のカードで,今度は両隣から生産品を1金で購入できる施設を建設。

世界の七不思議 世界の七不思議

5枚目は青の建物,青は最後に勝利点になるもの。これは2点分,建てるのに資源も不要です。6枚目も黄色の建物。左どなりからも資源1金で購入できます。残った1枚は捨て札に。これで第1世代終了。交戦力を両隣と比較して,強ければ1点分,弱ければ-1点分のチップをもらいます。ここでは右に勝ち,左に負けたので±0です。

世界の七不思議

第2世代へ。まずは交戦力アップ。世代が上がると建築に必要な資源も増えます。既存の建物による無償の連鎖で,無料で建てるようにするか,両隣からの資源の購入などで補いながらの建築です。また,相手が欲しがりそうなカードを把握して対応することも必要ですが,なかなか自分のことで精一杯でそうそううまく邪魔はできません。

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5枚目,何とか石を得る建物カードを建築でき,驚異の建築物の建築に目処がたちます。そして6枚目,やっと驚異の建築物の第1段階を建設。このロードスのB面は2段階分しかありません(普通は3段階分あり)。石を3個使いカードを伏せて差し込み建築(この伏せるカードに相手が欲しそうなものを使うとよいのですが,今回もう最後のカードなのであまり意味もないですね)。最後の1枚は捨て札になり第2世代終了。今回の交戦力は右に勝ち,左は同点で+3点分でした。

世界の七不思議

最後の第3世代。1枚目黄色のカードが得点とお金になる絶好のカードが最初から手札にあり,つぶされずにプレイできラッキーでした。しかし,自分のロードスの第2段階は鉱石が4個必要ですが,自分にも相手も場にも必要数ありません。どこかでつぶされてしまったようで,完成はあきらめムードです。

世界の七不思議

第3世代になると,紫色のギルドカードが登場します。3人プレーではゲームごとに5枚,ランダムで含まれる仕組みで,どのギルドが出るのかここまで分からない楽しみもあります。これは,終了時多彩な得点源になるものが多く,状況によっては高得点を導き出します。これは両隣がプレイしている赤=軍事建造物のカードの枚数が得点になるもの。現状で6点分に相当します。

世界の七不思議

終盤戦,戦闘力は勝てそうもなく,ロードスの第2段階も無理なので,青のカードの直接的に得点になる建物を増強していくことに専念。終了までに5枚建築し,20点以上の上積みをはかりましたが結果はどうでしょうか。

世界の七不思議

最後の交戦力は両隣に負け-2点,第3世代は交戦力で勝つと5点分あるので結構強力です。左隣は圧倒的軍事力でポイントを稼いでいます。そして最終得点計算。自分は青,黄とお金による得点も積み重ね47点,左は緑の技術カードや交戦力の得点をメインに46点,右は茶の資源と4段階になる驚異の建築物の得点を中心に46点で,何とか接戦を制し勝利しました。3試合目での初勝利でした。

カードの構成を理解し,数をこなすほどはまっていく作品です。ソロプレー感が強いのですが,3人でのプレーなので,両隣は全員に関わりがあり,互いの思惑が絡みやすいのもあるとは思います。ただ多人数でプレーすると自分と対岸は関わりがないので別世界でという話を聞くこともあります。どうなんでしょうか。1度多人数でもやってみたいものです。短時間のカードゲームとはいえ,得点の道筋はたくさんあり,どこに的を絞っていくか,相手の手をどれぐらい封じることができるか,中途半端にいくと全く得点が増えません。それぞれの色のカードの特徴をよく捉え,巡ってくる手札とにらめっこしながら戦略を考えるのはとても楽しい時間です。互いの関わりを重視すると3〜4人のプレーが一番楽しそうに思います。必携!
※2011.11.3

世界の七不思議(7 Wonders) ゲームデータ

世界の七不思議
○デザイン Antoine Bauza
○発  表 2010年
○メーカー Repos Production
○2〜7人用 約30分
○難易度  中ぐらい
○アマゾンで購入